GMOトウモロコシの新たな改良

GMOの害虫抵抗性には、つい最近になってRNA干渉(RNAi)技術が導入された。

このRNAiを発見した二人の米国人科学者に、2006年ノーベル生理学医学賞が贈られたのは記憶に新しい。ノーベル賞は、もちろん虫退治が理由ではなく、RNAiが新薬開発に遺伝子治療に道を開いたとして評価されたのである。

相同配列としたRNAiを細胞内に送り込めば、狙ったmRNA(メッセンジャーRNADNAから遺伝情報を写し取ってリボソーム上で特定の蛋白質を合成する役割がある)を分解することで「任意の遺伝子の発現を抑え込む」ことができる。これは確かに大発見なのだ。

特定の害虫を殺虫することは比較的たやすい。しかも植物体にRNAをスプレーしておけば、これを齧った甲虫が死ぬ、つまり経口摂取で効き目があるなどと発表されて、世界中で開発競争が進められているという。(コスト低減が課題とか)

mRNA
だけに作用するので特異性が高い(その部位にしか働かない)ので、極めて安全であるとされ、すでにモンサントのGMOトウモロコシには二本鎖RNAを発現するように調製した部分配列が組み込まれたものがある。(日本では平成25年に申請、平成28年に承認済み、既に我が国にもこのGMOトウモロコシが輸入されているはずである)

この二本鎖RNAは、トウモロコシを齧ったウエスタン・コーンルートワーム(ネクイハムシ)の細胞に入り、RNAiを発現。細胞機能維持に欠かせないある遺伝子を狙い撃ちにして殺虫活性を示す。これまた素晴らしい発明と言わざるを得ない。

では、このRNAiではBTのような抵抗性は起こり得ないのか。
悪い予感がしなくもないが、この品種にはBT遺伝子も組み込まれており、このRNAi技術で人類はウエスタン・コーンルートワームを克服できるのかもしれない。

さて、GMOトウモロコシは、このぐらいにしておこう。
次は、我が国に大量に輸入されている米国産トウモロコシ(USメイズ)について、その輸入ルートを確認してみたい。

by yokuya2006 | 2018-12-06 18:41 | GMOと穀物輸入 | Comments(0)