4/30 連休の前半

連休の前半は好天に恵まれた。
金曜日の社内発表で大いに落胆し、気分は上向かぬままなれど、季節は巡り、行楽へと人を誘っている。が、私は引きこもる。土曜日の夕方に、女子会帰りのカミサンと合流して酒を飲んだくらいか。

家に籠って料理ばかりしておれば、酒量が増える。
最近は飲み過ぎを自覚しているから、ここいらで自らを戒める必要がある。

そー言えば、TVでは酒で失敗したタレントの話題があったな。
思うに、彼らは若いころからその世界しか知らぬので、業界では成功しても人格形成のための多種多様な経験が不足しているのだろう。私もこの年になって酒の依存症にならぬよう、注意しなければならぬ。
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さて、窓の外の青空を眺めながら、家に居て読書している。
このところ今野敏ばかりを読んでいたので、すっかり頭が今野敏になっていた事に気付かされた。
これも昔から読み続けている佐々木譲、緻密なプロットと重厚な読み応えの作者なのだが、比べればやや軽快で、登場人物のキャラが立っている今野敏の警察小説や、最近読了した拳法小説などでは、空手家でもある今野敏は型をつかう。

キャラ造形も、警察小説であれば捜査の方法論も、登場人物間のやり取りにも型があり、読者はそれを喜んで読み進むわけだが、これに慣れてしまうと佐々木譲の小説では登場人物の思考なり行動が、より柔軟である。この柔軟なところに今野敏に染まった頭が違和感を提出するわけなのだ。

で、結論はと言えば、読書はいろいろな作家をバランスよく行うべきであると言う事になる。その作家が手練れであればこそ、知らぬ間にこちらは影響されてしまう。

沈黙法廷、じっくりと読ませた。
数年前に経験した裁判員召集を否応なく思い出した。私の場合は被告人がすでに罪を認めていたので、議論は処分の程度に留まったのだが、、、
テーマは、作中で主人公が語る「貧乏であることは犯罪ですか」なのだろう。都市部の貧困者、特に若者や女性の実態と、対して小金持ちの独居老人の悲哀といった現代社会の暗部に光を当てて見せた。

さあ、連休前半最後の日だ。
今日は、自裁死を選んだ我が師 西部邁の遺作をとってある。例によって難解で、身勝手な、理念の洪水にまみれることで、孤高の思索者であった師を偲んでみたいと考えている。

by yokuya2006 | 2018-04-30 09:15 | 趣味の読書 | Comments(2)
Commented by そりゃないよ獣医さん at 2018-05-03 09:05 x
西部邁が師とは驚かされました。60年安保の残影が漂う頃大学に入ったものとしては、とても違和感があります。最近は小説は読まなくなりました。科学モノかドキュメント物ばかりになっています。い最近では、唐牛がとてもも白かった。いまだに革マルの地下活動してる同級生の生い立ちとも重なり、唐牛の最後を西部がどのように評価した加も興味がります。
中標津の牧草地の中にポツンと、周辺を全く整理することのない住宅があります。佐々木譲さんの住宅です。中標津で講演があり聞きに行きました。本当に本が好きな方だと知りましたが、環境や自然につては全く興味がない方なのですね。
科学モノではなんといっても人類学、遺伝子解析による進化論の発展などがとても面白い。学生時代の概念すら否定され発展する現代の、人類学がとても面白い。数年経つとまた新しくなる。
Commented by yokuya2006 at 2018-05-03 10:50
西部さん、硬骨漢のそりゃないよ先輩には、自らを正当化するあの身勝手ぶりが許せませんか。常に自分に正直で、唯我独尊な方でしたので、そこが面白いと思いました。また、反米思想には、私も大いに共感するところがありました。

佐々木譲さん、中標津にも家があるのですね。そういわれれば、氏の著作からは確かに人間以外の生き物の匂いがしませんね。

分子生物学から最近の巨大ウイルスの発見まで、このところのパラダイムシフトは、本当に目が離せませんね。私も40歳、いや50歳か?若ければ、堆肥のメタゲノム解析などやってみたいです。手に負えるバクテリアだけを培養して喜んでいた時代は、終わりました。