カテゴリ:エサと飼料化( 66 )

②エコフィード化を阻む要素
比較的古いボトリング工場では、排出ラインが単独であり、茶粕類が全て同一の排出ホッパーに導かれ、その下には産廃用のアームロール車が待機している構造が多い。この場合は、例えば「ジュース粕」も「コーヒー粕」も「緑茶粕」も「ウーロン茶粕」も「紅茶粕」も一緒に排出され分離は不可能なので、資源化は無理にならざるを得ない。

排出ラインは資源化を考慮して設計されていないため、洗浄できる構造になっていない場合も多い。
洗浄できない鉄製フレームのベルトコンベアが錆びて、干からびた茶粕が固着してカビていても、産廃ならば問題はない。しかし、飼料原料としてはダメである。

排出ラインを水で押し流す構造がある。廃棄物だから、押し流す水に中水(簡易処理した水)や、汲み上げて衛生管理していない井戸水を使う場合がある。これも、産廃ならば問題はない。しかし、飼料原料としてはやはりダメである。

緑茶粕は水分が多い。水分70~80%はある。これも飼料化を阻む要素となる。
飼料化を考える場合、水分は栄養分として評価されないから、100%から水分を引いた「乾物%」で評価することになる。しかし、輸送費は水分にも厳然とかかるので、コスト的に不利になりやすい。曰く「水を運んでいるようなものだ」である。

最後に、緑茶粕は乾物当たりの栄養価も決して高くない。緑茶粕の飼料価値については、次回に述べることにしよう。(続く)
①緑茶粕エコフィード化の経緯
缶入りの、その後はペットボトル入りの、緑茶飲料が登場して久しい。
コンビニの冷蔵ショーケースを見れば、各社様々な「茶飲料」を製造しており、その移り変わりも激しいようだ。

飲料メーカーのボトリング工場では、当然「茶殻」が発生していて、飲料メーカーはこれを産業廃棄物の中の動植物性残渣(お茶だから動物性ではないのだが、業界用語のカテゴリーなので)として処理している。
事業場からは収集運搬業者による搬出が必要で輸送コストがかかるし、堆肥化するなどの産廃処理費用は別途必要となる。これらはマニフェスト管理が法律で義務付けられている。

ボトリング工場は、例えば関東だと鬼怒川水系、利根川水系、富士山伏流水などを利用できる場所に位置していることが多いが、処理水をこれら一級河川に排出する手前、廃水処理には各社とも最新の設備を導入しており、これにも莫大なコストがかかっている。従って、茶殻を無理に脱水して廃棄物を減容化すると、廃水処理システムに負荷をかけることに繋がるので、茶殻は抽出されたそのままで排出される例が多い。

茶殻は、排出される時の温度が高く水分も多いから、つまり「腐り易い」。そのため、これまでは産廃処理としては堆肥化が主流で、一部、麦茶粕が周辺の畜産業者に利用されたりしていた程度で、飼料などへの再資源化は稀だった、と言える。

しかし、昨年末までの輸入飼料の異常な値上がりを背景に、利用できるものは飼料(エコフィード)として利用しようとする機運が高まりを見せ、飼料コスト上昇に経営を圧迫されるメガファームやTMRを得意とする飼料メーカーが取り組みを進めてきた。(続く)
※この頃、(続く)が多いな。
売り込みの電話があった。
緑茶粕が、ペット茶の工場渡しで、8円でどうですかって。

あんたねぇ、緑茶粕はもう我が社でも使っているけど、水分はいくらなの。ああ、知らないのね。大体70%くらいなんですよ。つまり乾物30%ですよ。乾物って分かる?
8円割る30%で、乾物換算で27円になりますよね。これって置き場価格なの?
つまり、運賃もこっち持ちってことね。何処まで運ぶかにもよるけど、10トン車で効率よく運んでも、一車(業界用語で「いっしゃ」と言う)今日び5万円は払わないと車は動かないでしょ。つまりトン当たり5円の運賃が乗って、お客様に届く訳でしょ!しかも、こちらのマージンや、発酵TMRにするには更に製造費も乗るわけじゃないの。

つまり最低でも8円足す5円で13円、これで乾物換算すると43円になるよね。
緑茶粕は、乾物あたりの粗蛋白質は30%近くあるけど、結合蛋白(ルーメンもバイパスして糞に出てしまう蛋白質のこと)も多くて、蛋白の利用性は良くないの知ってる?
緑茶の成分には、静菌作用もあるのは知ってるでしょ。あんまり牛に食べさせると、飼料効率を落としかねないし、第一あなた嗜好性は良くないんですよ。
えっ、サイレージにすればいい? これで特許を取った会社があるのを知ってるの?

乾物換算で40円の中蛋白繊維源を考えたら、周りにいくらでももっと有利なエサがあるじゃない。どうして、そんな価格で酪農家さんが買ってくれると思うのさ。
ああ、そこまで考えていないのね。置き場価格にマージン乗っけて、エサ屋が買ってくれれば、と思っただけでしょ、まったく。勉強不足も甚だしいね。

ビール粕でもあるまいし、緑茶粕は大量に出て、メーカーが収集運搬費用を払って産廃処理料を払って処分しているのを、「置き場で有価物で買います」なんて、メーカーに夢を見させちゃダメでしょ。
運賃は負担していただければ、エサ屋でマニフェストを切って有価物として買いますよ、あたりが適正取引なんじゃないの。

エコフィードに果敢に挑戦するのはいいけれど、せっかく安く買えるものを不勉強な業者が高く吊り上げて、こんな価格じゃ酪農家さんが使えないじゃないの。

行動する愚者ほど怖いものはない。暴言多謝。

※酔いにまかせて書いたので、少し筆が走りすぎたかもしれません。
誤解を避けるために、このエコフィードに関する客観的な記事を後日アップします。
電話してきた方は、飲料メーカーの方ではなく、我々エサ屋との間を取り持とうとした業者さんであります。(8/26記)
房総半島を南下して、千倉まで行って来た。
暖かい土地柄であるから、もうデントコーンの収穫が始まっていた。
f0057955_2142331.jpg
今年の作柄はどうですかと農家さんに聞いたら、播種を早めたけれど長雨で畑に入れず、少々刈り遅れ気味かなぁとのこと。
北海道とは違って、収量には不足はないようだ。
この写真、道路から見下ろして撮ってます。ソルガムとの混播(こんぱん)です。
二十年前に、内地に赴任した時には、この混播には驚かされたっけな。ソルガムは再生して、秋には二番が採れるのです。酪農家さんには常識でした。
第11回農業資材審議会飼料分科会家畜栄養部会が開催された。
当方もTDN暫定値を申請していたから、その説明もしなければならない。
この分野で著名な学識経験者諸氏を前に、少々緊張したが、要点を押さえた質問が簡潔に提出されて、なるほど流石に彼等はプロである。

当方は「りんごジュースかす」のペレット原料を申請したが、特に問題なく通過したと言えよう。全部で5件の申請のうち、精白米DDGSはオエノンホールディングス株式会社から、小麦DDGは北海道バイオエタノール株式会社からの提出であり、共にバイオエタノール製造の副産物の飼料化である点が興味深い。

待ち時間中、速記者のおばさまとの会話が面白かった。最近は後継者が少なくなっているそうな。国会答弁などは、発言者が一人であるからコンピュータ化できるのだそうだが、このような委員会で複数の発言者がいる場合、録音を採り、且つ速記して、議事の全体像を紙面に再構築するのは、やはりまだまだ人間の仕事なのである。

早く終わったが、帰社すれば終業時間である。今日は直帰することにして、同行した同僚と打ち上げをやった。
以前から気になっていた海浜幕張のロンドンパブ。残念ながら貸切が入っていて30分しか飲めず、ギネスの一パイントグラスを飲んで下の階の居酒屋に移動。これで勢いがついて、我が家までお誘いし、音楽を肴に、ビールだ、日本酒だ、シェリーだ、ドランブイクリームだ、ウイスキーだと飲み過ぎた。
第5回ちばし手づくり環境博覧会に、NPOとして出展した。
生ごみ資源化のテーマで展示する他の団体も多かろうと考えて、我々は「食品副産物の飼料化=エコフィード」をテーマに選んだ。
f0057955_21422949.jpg
一日目の土曜日は、9時から会場設営、11時に開会式、17時に終了。二日目の今日の日曜日は、10時にスタートして15時に閉会式と撤去作業。
主催者側の発表によれば、お客様は1100名との事だが、我々のブースに足を止めて少なくとも会話が成立したお客は二日間で50名強と言ったところか。

土曜日は雨が祟って客足が鈍く、日曜日は今度は好天が祟ってますます客足は途絶えた。
なるほど、郊外店には人が自家用車で向かうのだろうが、休日の市の中心部はこの有様なのだなと腑に落ちたことだ。
昼飯を食いに出た帰りの会場前。車もまばらで人も歩いていない。
f0057955_21503541.jpg
それでも、昔所属していたNPOの方々や、新たに会場で出会った出展者の方々、もちろん我々のブースで話しを聞いてもらったお客様達と会話ができたのは楽しいことだった。
まったくの素人さんと話すことで、こちらのスタンスを自ら客観的に捉え直すことができる。
他のNPOの方々と話すことで、当方の方向性を再確認する。一般市民の認識度合いはどのあたりかを、見定めることができる。その意味では、なかなかスリリングな体験であった。

会場の新企画でスタンプラリー。景品に当方から供出した「まるの野菜」が好評だったようだ。
この野菜は会員の原価提供なのだが、もちろん無償ではない。
事業の幅が広がったことで、このような非営利活動にも資金が回せるだけ、当NPOも充実してきたことを喜びたいものだ。
f0057955_9304183.jpg

事務局から配布してくださいと届きました。ネット配布のほうが効果ありでしょう。
ご近所の方々、どうぞ足をお運び下さい。
しかし、何故「ちばし」なんだ?漢字じゃあ、感じ悪いのか?(おやじギャグ)
東南アジアの飼料原料を取り扱っている会社の社長さんが来社。
なかなかサバけた方で、お互いにざっくばらんに思うところを意見交換できたのは良かったのだが、変な会社のレクチャーを聞いているので、何か思い込みがあって、これを払拭するのが大変である。
まあ、頭の良い方で、理解してくださったのだが、、、

乳酸発酵如きで、リグニン分解などするわけがない。堆肥化の際の放線菌でさえできないことを、である。
そう言っている会社もあるようだ。
そんなことだから、エサ屋の酪農畜産におけるニッチは低いのだ。まったく、、、
朝から研究農場で打合せ。
昼に最寄り駅まで戻り、電車で両国。一緒に新規原料を申請した同業者の事務所を訪ねた。
f0057955_22424075.jpg
昼過ぎの両国駅は、なにやら人通りが多い。大相撲の夏場所なのだな。

今日は青空で、しかしそれほど暑くない。お散歩日和の気温であった。
電車の中も携帯が追いかけてきて、しかし私は電車の中ではマナーモード。応答はしないことにしているから、駅で降りてからが電話リカバリーで忙しい。
事務所に戻って4時、いろいろ片付けて退社時間。
まあ、明日、少々の時間を費やせば、強迫観念なく来週を迎えられそうである。
13日は、前日の会議のまとめ。さあ帰ろうの頃に電話で、昔担当していた商品のデータまとめの依頼あり。興味もあったので、システムの多次元データベースから落としてエクセルで加工しているうちに、何と!今日は降らないはずの雨が窓を叩く。
傘がないので、かみさんに迎えに来てもらい、帰宅した。

14日 午後から農水省。昼飯のために地下鉄を日比谷で降りて、そのあとは日比谷公園の縁を回って官庁街へのアプローチ。ふと見上げれば、樹木のそこここにポカリポカリと薄緑色の花がついていた。面白い花だ、何と言う植物なのだろう。植物の名前には弱い私。
f0057955_21343319.jpg
日比谷公園から歩けば、上着を手に持っても汗ばむ陽気である。
f0057955_21341660.jpg
新原料の打合せは3時過ぎに終わる。来月には審議会にかけていただけるようだ。
桜田門まで歩いて地下鉄で戻り、今日は自宅へ直帰とした。