12/8 筑波でエコフィードのシンポジウム

午後からのシンポジウムに合わせて千葉を出る。
武蔵野線の南流山から「つくばエクスプレス」に乗り換えれば、到着した電車は快速である。
全て高架の路線をひた走って、20と数分で最終駅「つくば」に着いた。
快速は、南流山から、一駅飛ばし、二駅飛ばし、最後の守谷からは四駅飛ばしの快速さだ。
守谷・つくばの最後の20キロは、10分そこそこで着いたのではなかろうか。

午後からのエポカルつくばの会合は、自給飼料利用研究会とエコフィード全国シンポジウムを兼ねて、農研機構、畜草研、中央畜産会、配合飼料供給安定機構の主催であった。

基調講演の「世界の穀物・飼料の需給動向」は、我々業界人には常識の範囲、これで散々弄ばれているわけだ。もう少しハゲタカ共の投機マネーによる攪乱に触れても良かったと思うが、演者は敢えて客観的な説明に終始したようである。

農水省畜産振興課長氏の「国産飼料の生産・利用拡大に向けた施策」は、これも我々には事業環境そのものだが、自給飼料とエコフィードを取り巻く経緯と現状がよく整理されていた。
一枚一枚のスライドが、そのまま項目名の資料になる作りは、さすが頭の良いスタッフが揃っていることだ。

山形大学に移籍した吉田先生の飼料米の講演。飼料稲WCSはコントラクターの介在により地域循環の良好な滑り出しを見せているが、飼料米つまり玄米を飼料化するシステム構築が一部の実験例に留まっている。会場から質問も出ていたが、配合飼料に加工する以上、内陸の米産地から飼料工場に運んで加工し、これをまたIターンさせねばならぬ。運賃もかかるし、しかも原料たる飼料米の調達コストは安くはないのだ。
配合飼料工場がスクラップ&ビルドの結果、コストの制約から今や全て臨海地区にあるためにこの現象が起こるのだが、ここのところが今ひとつ会場では理解されなかっただろう。

海外の穀物を安く買い付け、港湾施設が許す限度のパナマックス船で輸入して、大規模化、合弁までして最小コストで製品化して農家に届ける。今の飼料業界は、既にこの体制を整えており、しかも過当競争に喘いでいる。輸入穀物が悪かろうの議論はさておいて、国産の飼料米といえどもコスト高では生産者は使えない。我々エサ屋も使えないのだ。

自給率向上、エコフィードも大事だが、まずコスト競争力が伴わねばならぬ。消費者は、そして消費者の代弁者を標榜する流通業者は、第一義には低価格を望んでいる。我々生産側は、高ければ買ってくれないお客様を相手にしているのだ。

少なくとも輸入穀物と同等のコストを確保し、海外穀物の輸入危機への備えも並行して進めねばならないわけで、これは至難の業である。高い飼料費を、高い畜産物を容認してくれるのは、こだわりの一部の生協だけであろう。

総じて、このあたりのコストの議論がなされぬのが残念である。
自給率だ、穀物高だ、といっている傍から、米国の経済危機で、穀物も、オイルも、フレートも大きく下げている。案外と、もてはやされたエコフィードも、これから退潮傾向が必至であろう。
by yokuya2006 | 2008-12-08 20:55 | 仕事と出張 | Comments(0)