9/14 なぜ安売り牛乳

事務所での仕事を、とりあえず今日はここまでとして、近所のスーパーに寄って帰宅した。
酒を買うのが目的だが、牛乳の価格を確認するのが習性となっている。

さあ、やはりあったか北海道産の安売り牛乳!
◎広告の品! 北海道3.7牛乳 149円
◎毎日がお買い得価格! 酪農3.6牛乳 159円
◎北海道はでっかいどう! 産地直送牛乳 179円

ちなみに、真ん中の牛乳だけは地元産である。
飼料の高騰で、牛乳を値上げしなければ酪農家はやって行けぬ。消費者に理解を求めねばならぬ。と言いながら、消費地では、いったい誰が流通経費を負担しているのか、こんな安売りが今もって日常化している。

価格カルテルをと言うのではない。当たり前の利益をいただきましょうと言っているのだ。
もし、乳業メーカーが流通側に強要されて、輸送経費を負担してまで納品させられているとしたら問題だが、そればかりではあるまい。流通側が、努力して身銭を切って「消費者のため」に、この価格を維持しているのかもしれない。或いは、この価格で納品しても乳業メーカーは儲かるとは言わぬが、何とかペイしているのかもしれない。そして、これらメーカーに生乳を向けている酪農家が潤っているのなら、それで良い。智恵を出したものが勝つ正当な販売競争である。

もう一つ気になること。メーカーで選ばれているのではなく、価格の安い順に売れているということだ。午後7時を過ぎていたので、陳列棚は空きが目立った。149円は残り数本、159円は30本あまり、そして179円はまだ沢山残っている。大手メーカーの製品は、はなから沢山は並んでいない。言わば高級品扱いなのである。

さあ、安売り牛乳が売り切れてしまったら、お客は高い牛乳を買うだろうか。今日のところは我慢して買わずに帰り、今度また安いのを買っておこう、になるだろう。
牛乳離れが進んでいる、のではない! この不当な価格差が、消費者の購入意欲を削いでいるのだ。

乳価値上げ交渉が難航している。大手メーカーは「消費者の牛乳離れが深刻」と慎重である。
行く末は、酪農家も乳業メーカーも、共倒れである。正当な値上げをなすにはどうすべきか。
政治の介入が必要な時期と感じている。
by yokuya2006 | 2008-09-14 22:35 | 日常の雑感、覚書 | Comments(5)
Commented by urasimaru at 2008-09-15 19:34
一消費者としては、やっぱり安いのを買ってしまいます。最近テレビでも廃業する酪農家の話をを見て、心が痛みますし、自給率が低くなったら安全性に対する不安が増えます。
でも、たとえば農協牛乳を買ったら酪農家の人たちのためになる…ってわけでもなさそうな気がして…。困惑しています。
Commented by yokuya2006 at 2008-09-15 22:32
昔と違って、大メーカーの牛乳だから、ではなく、中小メーカーの製品でも品質にはまったく問題がないはずです。日常的に安売りしているメーカーは、では傘下の酪農家のことを考えているのか。とりあえず今日売れれば良いと、販売力のなさを流通側に見透かされて、結局は自分達の足元を崩しているのではないか、そんな気がしています。
Commented by テトラ at 2008-09-22 20:54 x
はじめまして、こんにちは。記事を大変興味深く読ませていただきました。ありがとうございます。
スーパーでは特売商品の値段を原価割れでも安くして、特売商品目当てに来た客がついでに他の商品も買うことで全体として利益を出すと聞きます。牛乳もそうした商品なのかもしれないと思いました。

>価格カルテルをと言うのではない。当たり前の利益をいただきましょうと言っているのだ。

当たり前の利益を乗せると牛乳の価格は何円くらいになりますでしょうか?

人口減少、高齢化などから長期的にみても日本国内の牛乳の消費減退は避けられないでしょう。牛乳の価格を適正範囲に保つには減産しかないと思います。といっても、一律に減産したのでは酪農家の収入が減少してしまいます。やはり、効率の悪い小規模酪農家に撤退してもらう必要があります。政府はそうした撤退する酪農家がスムーズに転職できるよう援助したらいいと思いますがいかがでしょうか。

yokuya2006さんのお考えをお聞かせいただければ幸いです。
Commented by yokuya2006 at 2008-09-23 00:09
テトラさん お晩です。
牛乳の値上げ幅は、少なくとも飼料代の上昇を補うものであって然るべきだと思っています。
しかし、このように目玉商品にされているということは、まだまだ供給過剰なのかもしれないですね。仰るとおり、減産でバランスが取れるのでしょうか。しかし、小規模農家が効率が悪いとは思っていません。メガファームの中にこそ、規模の大きさに隠れた効率の悪さがあると感じる場面も多いです。
Commented by テトラ at 2008-09-23 11:25 x
お答えありがとうございます。大規模酪農家の方が、経営効率がよく、低コストで牛乳を生産できると単純に考えていました。そんな簡単ではないのですね。
ただ、酪農家数を減らさないと将来は、共倒れになってしまう気がします。あるいはコスト割れした酪農家から次第に廃業して、バランスがとれるのかもしれませんが。