3/18 粗飼料原料の危機

輸入した乾牧草を我々エサ屋から購入して、牛に与えるお客様は多い。
北海道ですら、15年前あたりから順調にユーザーは増えていた。特にメガファームと呼ばれる規模のお客様は、自給飼料基盤と言われる北海道にあっても、今や必須の購入飼料だ。
いわんや関東以西のお客様は、完全に購入飼料だけという方もいる。格好よく言えば、自給飼料生産を海外にアウトソーシングしていたわけだ。

昔、乳脂肪率の基準が引き上げになったときなどは、エサ屋が輸入牧草を持ってきてくれるから、3.5%がキープできる」などと有難がられたこともあった。しかし、今やエサ屋に電話すればお望みの品質の乾牧草がコンテナで届く便利な時代、皆これに慣れてしまった。
ここに来て、乾牧草も大幅に値上がりしている。配合飼料の高騰が言われるが、実はその前から乾牧草の値上がりが進行していた。
輸入総量は変わっていないらしい。これは依存度の高さを物語っているのだろう。しかし質的変化はある。プレミアム乾牧草をやめて、安いもの、ストロー類の需要が増えているのだ。

その海外の作付け状況だが、やはりバイオエタノール需要に押されて、或いは玉突き現象で、とうもろこし増産⇒大豆や麦などの穀物作付けの圧力⇒粗飼料作付けの減少といった図式が顕著になってきた。
要するに、北米ではアルファルファやスーダンなどの作付面積が大きく減っている。
豪州でも旱魃の影響で、オーツヘイが小麦にシフトしているという。
シュガービートの絞り粕であるビートパルプも、そもそも作付けが減少し、そしてアメリカやメキシコの好調な酪農業からの引き合いが増加して、日本への輸入量が激減しそうだ。

アルファルファを機械乾燥してペレット化した、業界用語のデハイペレットは、ぐんぐん値を上げている。ヘイキューブより、いやむしろアルファルファヘイ(乾牧草)が安い場面もあるだろう。
綿実も高値安定で、油脂源としては脂肪酸カルシウムなどのほうが有利だろう。
もう、これら粗飼料原料を安定して使える時代は終わったのかもしれない。

ついでに言えば、リンカルも値上げである。
今、異常なスピードで進む円高は、我々インポーターにとっては福音ではある。
しかし、株安と、その後に来るだろう景気の減速とインフレを考えれば、喜んではいられまいね。
by yokuya2006 | 2008-03-18 22:43 | エサと飼料化 | Comments(0)