12/23 ハイドゥナン

f0057955_20272024.jpgハイドゥナン上・下巻 藤崎慎吾 著
ハヤカワSFシリーズJコレクション
二巻合わせて961ページ、重さ900gの大作である。

舞台は、薄型シートパソコンや、ユビキタスな携帯端末、進化したIT機器が日常生活周辺にさりげなく登場する近未来の日本。
伊豆の珊瑚の海で耳元に呼びかける声を聞いた大学生の岳志、
与那国島で神様に呼ばれ巫女(ユタ)としての運命に直面する柚、
深海調査艇のパイロットの武田、乗り組んだ地質学者の菅原、微生物学者の橘、米国の大学に籍を置き木星の衛星エウロパに生命を捜し求める天文学者でネイティブアメリカンの末裔ホーマー、f0057955_20281396.jpg
橘の師であり独自の環境生態系共鳴理論を展開する博物学者の南方、量子コンピュータを駆使する天才科学者 只見、岳志の研究室の助教授で認知心理学者の吉田、そして彼等を組織する地球科学者の大御所の大森、、、
沖縄の南西諸島の地下で動きはじめた未曾有の地殻変動に対して、彼等の選んだ道は、、、

いやあ、凄い。恐らく多くの時間を費やしたであろう綿密な取材と、破綻を見せない多方面に及ぶ科学的見識に支えられて、織り成す伏線と量感溢れる描写に圧倒されつつ、一気にしかし丁寧に読んだ。

これは傑作。
巨大スケールの、脅威の、近未来アニミズム・シャーマニズム・ハードSFだ!!
ハイドゥナンとは、架空の楽園「南与那国島」の意味だそうだ。
by yokuya2006 | 2007-12-23 20:33 | 趣味の読書 | Comments(0)