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6/20 パイナップル酵素で肉の食味向上?

兵庫の飼料会社の社長さんが訪ねてこられた。
大柄で(人のことは言えないが)、あごひげを蓄えた精力的且つお洒落な紳士で、日本人離れした印象の方だった。
15年にわたる異議申し立てつぶしの作業を終え、ようやく取れた特許のご説明をいただく。

パイナップルに含まれる蛋白分解酵素ブロメラインを高濃度に含む飼料を開発され、これを牛・豚・鶏に食べさせると肉の食味が向上する。具体的には、遊離アミノ酸が増えるのだそうだ。
肉の味は、脂肪の中の不飽和脂肪酸による甘みと食感、とは良く言われるところだが、この方曰く「肉の味は、筋肉すなわち蛋白質、つまりアミノ酸由来であるべき」が持論である。

既に某飼料メーカーとタイアップしており、各地の生産者とも直接に技術協力しているが、明らかな特許侵害で無断でこの技術を用いた飼料を製造しているメーカーもある、とか。
いろいろと面白いお話を聞かせていただいた。

酵素が動物の消化管を通過して、筋肉中のアミノ酸に影響するとは、教科書的には考えにくいが、データは確かであるようだ。この遊離アミノ酸の量を分析して、例えばスーパーの売り場に並ぶスライス肉製品などのパックに表示して差別化しようとの社長さんのアイデア。
トレーサビリティやホジティブリスト制度などの「安全性の数値化」の次のステップは「美味しさの数値化」である、と仰る。

遊離アミノ酸が多い肉は、本当に美味しく感じるのか。実際に食べてみたいものだ。
美味しさの数値化」のアイデアは、面白いと感じた。

6時からは、転勤する同僚二人を囲んでの送別会。私が幹事として呼びかけたところ、14人もの方々が集まってくれた。勿論この二人の人徳であるが、有難いことだ。
11時過ぎの二次会まで、大いに楽しく語らった。
by yokuya2006 | 2007-06-20 10:59 | エサと飼料化 | Comments(0)
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