2/28 軌道離脱

f0057955_20313894.jpgハヤカワ文庫 軌道離脱 ジョン・J・ナンス著 菊地よしみ訳 を読んだ。原題はORBIT。
主人公はアメリカの典型的な中年男、前妻を事故で失い再婚したが、今の妻とはうまくなく、息子も誤解がもとで反抗的、幸運にも射止めた宇宙の旅だったが、これとて妻には反対される。
強引に飛び立ってみれば、感慨もつかの間、何と地球の周回軌道に乗ったところで操縦士が不慮の事故で死亡、彼はただ一人宇宙に取り残されてしまった。
狭い船内に閉じ込められた彼に残された時間は5日あまり。万策尽きた彼は、船内にたまたま見つけたラップトップPCに、自分の半生を、家族に伝えたかった本心を、赤裸々に綴りはじめる。
数十年後、死んだ彼を乗せた宇宙船が収容されるかもしれない微かな希望の元に、遺書のつもりで書き始めたブログは、しかし彼は知らぬままリアルタイムで地球に送信され、地上でこれを読む国籍を超える大勢の人間に大きな感動を与えた。
彼を救うべく、国の面子をかけて飛び立とうとする諸国の宇宙船。刻一刻と彼の生存可能時間は縮まってゆく。果たして彼は地上に戻れるのか、彼を見守る地上の億単位の人々の想いは、果たして叶うのか。

そうさキップ、あんたと同様、おれも家族を愛しているぜ!
精一杯この人生を生きようじゃないか!
おじさんには感動の一冊だ。
by yokuya2006 | 2007-02-28 19:59 | 趣味の読書 | Comments(0)