2/19 おおげさがきらい

f0057955_23104448.jpg講談社文庫 おおげさがきらい 池波正太郎のまさかの初文庫化エッセイ集だ。
しかも、これら埋もれたエッセイが本五冊分あり、その第一冊目だという。
40歳前後の、ちょうど「錯乱」で直木賞を取った前後の、覚悟に満ちて若々しく人生を謳歌する池波正太郎がここにいる。
後年の独特の文体は、片鱗を見せるがまだ完成されていない。
形容や擬態語にカタカナを多用した表現が意外で驚かされる。
軽めで、何より元気で、ノリも良い。小品故に気兼ねなく書けているものがあるからだろう。

朝に出社してから定例の報告書を二通作成し、夕方の会議をこなし、定時までびっしりと仕事。やはり生じたかの出張のため、その後一旦自宅に戻って荷支度をして、東京駅から新幹線に乗り換える。これで夜の10時には名古屋に着いてしまうのだから、恐ろしい世の中である。
流石に疲れたのだが、この池波正太郎の若き日々に触れて、何やら気分は浮き立っている。

池波正太郎の著作は、戯曲以外では真田太平記を除いてはほとんど読んでいたはずだ。
真田太平記だけは、じっくり読もうと老後の楽しみにとってある。
しかし、ここに未読の随筆集がまだ四冊も読めることとなった。
これは堪えられぬ。このことであった。
by yokuya2006 | 2007-02-19 23:08 | 趣味の読書 | Comments(0)