2/12 デセプション・ポイント

角川文庫 ダン・ブラウン著 越前敏弥訳を読了した。
ベストセラー「天使と悪魔」「ダ・ヴィンチ・コード」の合間に書かれたものだそうだ。
この作者に特有の物語の疾走感は素晴らしい。科学的な裏付けも、初作の反省があっただろう、おそらく素養のある助言者を綿密に取材して破綻を感じさせないが、その道のプロの方々のご感想は如何ですか?
とても面白く読ませるが、しかし、次から次へ暴かれる真実?と、やはり!のどんでん返しは、エピローグのあまりにもな陳腐さも含めて、もはや鼻についてきた。アメリカ人だなぁ。

初作は、現在における宗教の意義、或いはバチカンの存在をネタにした。第三作はキリストそのものを題材としている。この二作目は米国の誉れたる大統領(選挙)がネタになっている。
タブーに対して果敢に挑戦する形は、ここまで書くか!の驚きもあり読者を喜ばせるが、読後感が軽すぎる。所詮エンターティンメント、トリビアを重ねても哲学的な深みは生まれない。

やはり、ダ・ヴィンチ・コードは秀作であった。物語の進展がよく練られているし、何にしても結末の静麗な緊迫感が忘れられない。その過程にある作品ということか。
次作には、期待しています。
by yokuya2006 | 2007-02-12 21:54 | 趣味の読書 | Comments(0)