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12/3 オルタード・カーボン

アスペクト刊 オルタード・カーボン」リチャード・モーガン著 上下巻760ページを読み終えた。
27世紀、傭兵部隊あがりの犯罪者である主人公が、仮釈放され、地球で別の肉体の中で甦生する。外宇宙で保管刑に服していた魂を、デジタル転送されて。
この時代、人間は全て脳髄にメモリー・スタックを取り付け、これを魂の容器にしている。
自分の体を失ったときは、新たな体にスタックを移植して次の人生を生きる。金持ちは自分のクローンを用意しておき、何度も肉体(スリーブ)を乗り換えて、数百年生きている。
見知らぬスリーブで蘇った主人公は、ある地球の有力者から私立探偵として、富の力で召喚されたことを知る。その人物は、何故自分が自殺したのかを調べて欲しい、と彼に頼む。
その人物は、48時間ごとに自分のスタックのバックアップを取っており、既にクローン・スリーブで蘇っている。しかし、バックアップ更新の間に起きた記憶は、今のスタックには移されていない。その謎を追って欲しい、何故、自分は死なねばならなかったのか、というのだ。

サイバーSFというだけではなく、中身は多くの伏線が張られたハードボイルド・ミステリー。
主人公が、やたらとカッコよい。ところどころに日本趣味も出てくる。ラーメン食って陶酔したり、緑茶を飲んだり、最後は人工的に強化されたテク忍者スリープなんてのも登場する。
これは面白かった。
by yokuya2006 | 2006-12-03 19:32 | 趣味の読書 | Comments(0)
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