4/1 ビール粕の危機

ここ最近、ビール会社からビール粕が出てこない。
酪農現場でのビール粕利用が、大きく様変わりしつつある。

牛のエサとしては長い伝統があるビール粕だ。明治30年代には、札幌麦酒のビール粕を共同購入して振り分ける酪農家の組合組織が札幌で稼動していた。まだ農協も無かった時代、ビール粕で連携した酪農家達は、飼養管理を学び、牛乳の販売を行ったのだ。

ビール粕が出ないのは、普通ビールの仕込が激減し、発泡酒と第三のビールが増加しているのが原因だ。発泡酒の粕は、麦の割合が少ないので、ねっとりべたべたしていて別物。第三のビールに至っては粕が出ないのだと言う。

ドイツでは厳格に原料が定められていると聞くビールだが、この軽薄短小(死語か)の日本では、まず価格が最優先だ。ビールの伝統をぶち壊し、まがい物飲料を競争して開発、雨あられと宣伝し、理想的に運営されていた副産物利用の伝統も消え去ろうとしている。お客様のニーズ、新製品開発と言えば聞こえは良いが、一体この国はどうしてこうも落ち着きが無いのだろう。

ちなみに発泡酒粕は、製品によってレシピが違うため栄養成分も製品によって異なる。特に粗蛋白質のブレが大きいので、注意が必要だ。ビール粕は、どのメーカーのものでも成分はほぼ同様なのだが。
by yokuya2006 | 2006-04-02 10:49 | エサと飼料化 | Comments(3)
Commented by cowbell at 2006-04-02 21:07 x
うちではもっぱら発泡酒か第3のビールです。ビール粕に影響があるとは思ってませんでした。自分でもビール粕使ってればビールにするんだけど・・・・。
Commented by yokuya2006 at 2006-04-02 21:30
cowbellさん、いらっしゃい。
内地では、ビール粕や、これをベースにしたTMR飼料がかなり流通しています。関係の業者は、当方も含めて対応にドタバタしてます。
Commented by cowbell at 2006-04-02 22:06 x
そうですか。北海道にいると内地の酪農のことは本当にわからないですね。エサに関しては全く違いますから。

リンクさせてもらいました。これからもよろしくお願いします。