12/9 夜を急ぐ者よ
佐々木 譲 著、集英社文庫
直木賞作家 佐々木譲の作品が、最近になって各社から文庫で復刊?改訂増刷?されていて、嬉しい限りだ。
この作品も1990年のものだそうだが、古さは感じない。いや、時代背景が当時であると言うだけで、物語の面白さは変わらないと言うべきか。
都内でふとしたことから知り合った男女。共に恋に落ちるのだが、しかし女が留学に旅立つ日、空港に男は姿を見せなかった。
10数年が過ぎて、運命に翻弄された男が組織から追われ身を隠した那覇のホテルには、その女がいた。
ホテル経営者の息子と結婚し、若くしてその夫を事故で亡くし未亡人となった専務として。
女は男の窮地を知り、援助の手をさし向ける。嵐の那覇、男に追手が迫る。男の逃亡はなるのか。
結末に向けてストーリーは加速していく。作者が演出した加速感は、まさに指数関数的だ。女が追手を男と見誤る数行に、男の引き摺ってきた過去が鮮烈に凝縮されている。堪能いたしました。
直木賞作家 佐々木譲の作品が、最近になって各社から文庫で復刊?改訂増刷?されていて、嬉しい限りだ。
この作品も1990年のものだそうだが、古さは感じない。いや、時代背景が当時であると言うだけで、物語の面白さは変わらないと言うべきか。
都内でふとしたことから知り合った男女。共に恋に落ちるのだが、しかし女が留学に旅立つ日、空港に男は姿を見せなかった。
10数年が過ぎて、運命に翻弄された男が組織から追われ身を隠した那覇のホテルには、その女がいた。
ホテル経営者の息子と結婚し、若くしてその夫を事故で亡くし未亡人となった専務として。
女は男の窮地を知り、援助の手をさし向ける。嵐の那覇、男に追手が迫る。男の逃亡はなるのか。
結末に向けてストーリーは加速していく。作者が演出した加速感は、まさに指数関数的だ。女が追手を男と見誤る数行に、男の引き摺ってきた過去が鮮烈に凝縮されている。堪能いたしました。
by yokuya2006
| 2010-12-10 10:04
| 趣味の読書
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