10/8 日本は世界5位の農業大国

f0057955_1436332.jpg浅川芳裕 著、講談社+α新書
副題は、大嘘だらけの食料自給率

国家の農業の実力を評価する指標は「農業生産額」、メーカーである農家が作りだすマーケット規模であるべきだと言う。

我が国の年間農業生産額はおよそ8兆円で、これは、中国、アメリカ、インド、ブラジルに次いで5位。日本は既に構造改革が進み大幅な生産性の向上を成し遂げた農業大国である。数において大部分を占める国内の兼業農家は、言わば大規模家庭菜園層と理解すべきで、これら疑似農家を対象とした農業政策は如何なものか。

日本の農業は「高齢化が進む」「儲からない」「衰退産業」だから、補助金や戸別保障が必要だと言うのは「まやかし」で、何故そんなネガティブキャンペーンが繰り広げられているのかと言えば、それは民主党が票が欲しいから、農水省が仕事と天下り先が欲しいからである。

自給率向上などと言う概念も、この幻想を守るために考え出されたに過ぎない。しかも計算方法がカロリーベースだと穀物ばかりが評価され野菜・果物には不利。そもそも自給率の向上と食糧安全保障を同じ次元でとらえることがナンセンスである。

などなど、舌鋒鋭く、データも駆使して、説得力のある内容である。
票田や省益の云々は、いささか決めつけ過ぎの感があるが、一部確かにそのような例もあろう。
私は、むしろ日本農業の可能性を感じて嬉しく読み終えた。
by yokuya2006 | 2010-10-08 14:29 | 趣味の読書 | Comments(0)