1/30 反芻調査

検討中の新規原料、果たしてその飼料価値は如何ほどであるのか。
まず飼料分析を実施することになる。古典的には、水分・粗蛋白質・粗脂肪・粗繊維・粗灰分・NFEを分析するのだが、蛋白質にも溶解性蛋白・分解性蛋白・非分解性蛋白・そして結合蛋白の分画が必要な場合がある。繊維にもADF・NDF・Oa・Ob・OCWなどいろいろな評価方法がある。そうそうミネラル分も忘れてはいけない。最近の飼料設計は、これでもかと成分項目が細分化されていて、これらの数値が用意されていなければどうにもならなくなっている。

成分検査とは別に、最近重要視されるのが安全性の分析である。
飼料安全法では、カビ毒3種類(アフラ・ゼアラレノン・DON)、重金属(水銀・ヒ素・鉛・カドミ)、残留農薬(例えば60品目)がある。

これらに加えて飼料がサイレージであれば、pH、有機酸組成(乳酸・酪酸・酢酸など)が必要となる場合があり、微生物汚染が疑われる場合は、一般細菌・大腸菌群・酵母・カビの検査もしなければならない。

f0057955_2181349.jpgさて、これらの項目評価が何とかなっても、その飼料が粗飼料効果を持っている場合は、ルーメンへの物理的刺激の程度を把握しておく必要がある。

これは実際に牛に食べさせて、噛み戻し(反芻)する様子を数値化しなければならない。

この作業は実に大変である。じっと牛を24時間、数人で交代で見ている。
今食べている、寝ている、歩いている、水を飲んでいる、あっ噛み戻した、一回、二回、三回、四回、、、、ごっくんと飲み込んだ、を記帳しなければならない。
こうして貴重な飼料原料データが得られて、配合飼料の設計に生かされるわけである。
by yokuya2006 | 2010-01-29 21:10 | エサと飼料化 | Comments(6)
Commented by urasimaru at 2010-01-30 14:26
うわー!それは大変。
 
ししおき、むうん…ツボです!
Commented by そういち at 2010-01-30 15:54 x
 ご無沙汰しております。
 時間と人をさくにしてはもったいなすぎますね。これはまさに歩数ならぬ反芻カウンターが必要ですね。
 意外と、反芻回数を調べていると思われる実験は多くありますから、需要はあるかもしれませんよ。
Commented by yokuya2006 at 2010-01-30 21:04
そういちさん、いらっしゃいませ。
人件費的には大変なのですが、所謂ラフェジイフェクトを測るにはこの方法しかないことはご存じのとおりです。牛の皮膚感覚ってやつです。案外、実際に食べさせてみると意外な結果が出たりします。
Commented by yokuya2006 at 2010-01-30 21:10
urasimaruさん、池波用語の基礎知識第五回は「内ぶところ」でしたよ。心のひだを、己の急所を、相手を慮る距離感を表す言葉ですね。
Commented by urasimaru at 2010-02-01 20:32
牛の内ぶところに入る調査。
このことである。なんてね。
立ち見してきました。地図とかレシピも載ってるんですね。w 
Commented by yokuya2006 at 2010-02-01 21:14
urasimaruさん、なるほど、牛の内ぶところでした。
池波正太郎の世界、毎週ウフフの日々です。
鬼平も、剣客も、仕掛け人も、雲霧も、何度も読んだ私ですが、真田太平記だけは老後の楽しみに手を付けていないのです。