11/22 天冥の標1、メニー・メニー・シープ

f0057955_15555482.jpg小川一水、ハヤカワ文庫
全10巻となるシリーズ天冥の標(てんめいのしるべ)の第一巻は、
メニー・メニー・シープの上・下巻である。

地球の植民星であるメニー・メニー・シープ。しかしこの世界は300年前の植民船の墜落によって高度な科学技術を失い、いまだ残る当時の技術産物たるロボット、アンドロイドと、地上で再開発された蒸気機関や電力器機が混在する、生まれながらに機械を体内に持つ羊?達がのどかに放牧される文明だった。

f0057955_15565552.jpg化石燃料が存在せず、金属資源も乏しいこの星では、墜落した植民船からいまも供給される電力が頼みの綱だったのだが、この文明の世襲の統治者は、過酷な配電制限を進めていた。

地方都市で医師として働くカドムが、海に暮らす友人アクリラから謎の疫病の診療を依頼されるところから、この物語は始まる。

次から次へと投入される登場人物、色彩豊かで、物語の展開もめまぐるしく変化する万華鏡のような小説で、しかも巻末では、何と!全てリセットしたかのように、大きな謎を残してストーリーは暗転する。

呆気に取られるが、これは次作も読まねばならぬと、すっかり作者にしてやられた。第二巻を楽しみにしていよう。
by yokuya2006 | 2009-11-22 16:05 | 趣味の読書 | Comments(2)
Commented by KOU at 2009-11-23 20:55 x
『小川一水』
こんにちは~
最近のSFそれも国内作家はもうほとんど知らないのですけど~
ちょっと重い腰を上げて読んでみるかと思ったしだい。
Commented by yokuya at 2009-11-24 07:08 x
kouさん、国産若手作家が育っていますよ。お勧めです。