11/5 飼料用米利活用シンポジウムの続き

畜産物展示に続いて、13:30からシンポジウムが開催された。テーマは「飼料用米による地域農業振興の可能性」関東農政局長の挨拶のあと、講演に移った。

〇基調講演「飼料用米の利活用と日本農業」 生活クラブ生協連合会
庄内地方との連携の歴史から、平田牧場との提携、飼料用米の現状と今後を、生活クラブの理念を紹介しながら述べる。課題としては、10a当たり収量1トンの達成、家畜糞尿の利活用、イナワラの利活用、不正流通防止、輪作体系の確立であるとした。

〇「飼料用米をめぐる情勢」 農林水産省畜産振興課 草地整備対策室
飼料の自給率向上、国産飼料拡大の諸施策、最近の飼料用米の大きな伸びと現場の声を紹介した。飼料用米を推進するための22年度予算概算要求は、水田利活用自給力向上事業として2,167億円、新規需要米には「10a当たり8万円」の助成単価となる。これには、飼料用米、WCS用稲のみならず、米粉向けやバイオエタノール向けも適用となる。

〇事例報告1 「常盤村養鶏農業協同組合の取組み」 常盤村養鶏農業協同組合
-鶏への飼料用米の給与事例- 一貫生産の「トキワの玄米玉子」、また米糠から作った発酵飼料で育てた豚肉を生産、その食肉加工場を持ち、鶏糞・豚糞を水田やりんご果樹に還元、BMW技術を活用した水処理と活性水、りんごの枝は豚肉の燻製にと、循環型農業を幅広く展開している。堆肥を投入した田んぼで専用品種の多収生産に自信、スズメは食用米より飼料用米を選ぶし、実際に飼料用米は人間が食べても旨い。飼料用米を給与した鶏舎はアンモニアの臭気が少なく、鶏にも人にも良い。という。最後は地元の岩木川水系や日本海の環境と循環に触れる、実践者の面目躍如たる講演。

事例報告2 「株式会社フリーデンの取組み」 岩手県一関市
-耕畜連携による飼料米生産システムの構築- 中山間地の農村集落の高齢化と人口減少に対して、大東町で飼料米プロジェクトを発足させる。着々と飼料米生産量を増やし、豚肉は「やまと豚米(マイ)らぶ」と名付けて阪急オアシスで販売まで漕ぎ着けた。一般品より一割高の価格だが、好評であるという。種豚の遺伝子管理の徹底や、堆肥発酵のアンモニアを希硫酸に吸収させ硫安肥料とするシステム開発など、堅実且つ独創的な取組みが目立つ。

事例報告3 「コープネット事業連合の取組み」 生活協同組合連合会コープネット事業連合
-「お米そだちのみのりぶた」消費者への普及事例- 350万の組合員、事業高5000億円の規模を誇る巨大組織の取組み事例。耕畜連携を推進する立場から飼料米による産直豚肉を推進、自給率向上への貢献、休耕田の有効利用による環境保全、日本農業の振興を目指す。生協ならではの、生産者との交流会、組合員の学習会や試食会を各地で展開する。コープネットの産直豚肉の中で、飼料用米豚の割合を2011年度は10%に設定。また価格は通常品より5%高としている。

※パネルディスカッションに続く
by yokuya2006 | 2009-11-05 20:51 | エサと飼料化 | Comments(0)