8/25 エコフィードは、安くなくっちゃ 

売り込みの電話があった。
緑茶粕が、ペット茶の工場渡しで、8円でどうですかって。

あんたねぇ、緑茶粕はもう我が社でも使っているけど、水分はいくらなの。ああ、知らないのね。大体70%くらいなんですよ。つまり乾物30%ですよ。乾物って分かる?
8円割る30%で、乾物換算で27円になりますよね。これって置き場価格なの?
つまり、運賃もこっち持ちってことね。何処まで運ぶかにもよるけど、10トン車で効率よく運んでも、一車(業界用語で「いっしゃ」と言う)今日び5万円は払わないと車は動かないでしょ。つまりトン当たり5円の運賃が乗って、お客様に届く訳でしょ!しかも、こちらのマージンや、発酵TMRにするには更に製造費も乗るわけじゃないの。

つまり最低でも8円足す5円で13円、これで乾物換算すると43円になるよね。
緑茶粕は、乾物あたりの粗蛋白質は30%近くあるけど、結合蛋白(ルーメンもバイパスして糞に出てしまう蛋白質のこと)も多くて、蛋白の利用性は良くないの知ってる?
緑茶の成分には、静菌作用もあるのは知ってるでしょ。あんまり牛に食べさせると、飼料効率を落としかねないし、第一あなた嗜好性は良くないんですよ。
えっ、サイレージにすればいい? これで特許を取った会社があるのを知ってるの?

乾物換算で40円の中蛋白繊維源を考えたら、周りにいくらでももっと有利なエサがあるじゃない。どうして、そんな価格で酪農家さんが買ってくれると思うのさ。
ああ、そこまで考えていないのね。置き場価格にマージン乗っけて、エサ屋が買ってくれれば、と思っただけでしょ、まったく。勉強不足も甚だしいね。

ビール粕でもあるまいし、緑茶粕は大量に出て、メーカーが収集運搬費用を払って産廃処理料を払って処分しているのを、「置き場で有価物で買います」なんて、メーカーに夢を見させちゃダメでしょ。
運賃は負担していただければ、エサ屋でマニフェストを切って有価物として買いますよ、あたりが適正取引なんじゃないの。

エコフィードに果敢に挑戦するのはいいけれど、せっかく安く買えるものを不勉強な業者が高く吊り上げて、こんな価格じゃ酪農家さんが使えないじゃないの。

行動する愚者ほど怖いものはない。暴言多謝。

※酔いにまかせて書いたので、少し筆が走りすぎたかもしれません。
誤解を避けるために、このエコフィードに関する客観的な記事を後日アップします。
電話してきた方は、飲料メーカーの方ではなく、我々エサ屋との間を取り持とうとした業者さんであります。(8/26記)
by yokuya2006 | 2009-08-25 22:31 | エサと飼料化 | Comments(9)
Commented by sato at 2009-08-26 03:07 x
目からうろこ~!
いやいや勉強になります。メーカーはコストの中に廃棄物処理費まで組み込んで考えなくちゃいけないと思うから、こういうことを言い出すのはどんな方たちなのかしら。なんか虚業っぽいうさんくささを感じますなあ。
花粉症にお茶のカテキンがいいとは聞くけど、4つも胃があってようやく食べ物を消化する牛さんに静菌作用のあるお茶はよくないんですね。なるほどー。“第一あなた嗜好性は良くないんですよ。”には大爆笑。yokuyaさん、ただいびってるっていうんじゃなくて、牛さんのため、酪農家のために発言されているのがすばらしいです。言われた人、冷や汗たら~りだったでしょうね。
Commented by 豆作 at 2009-08-26 07:05 x
今や誰でも飲んでるペット茶。
1リットル100円以上で売れちゃう暴利商品の廃品利用ですからね。
緑茶粕を作り出している方々が責任を持って処理してほしいものです。
この辺詳しく知りたかったのでとても勉強になりました。
牛乳の生産に廃品を安く売りつけるのは虫が良すぎる?!
いまや家畜の餌は、始めからその目的で作る物が増えています。
酪農も牛の健康と生産コストの狭間でもがいてますからねー
でもエコフィード発想自体は素晴らしいのでなんとか利用したいものですね。
やはりペット茶の利益を還元して研究してほしいなー。

Commented by yokuya2006 at 2009-08-26 20:33
satoさん、飲料メーカーは非常に大きなコストをかけて、廃棄物を処理しています。電話の業者さんは、廃棄コストを回避して飼料化できればビジネスチャンスありと考えたのです。
実際は勉強不足が否めませんでしたが、、、
提案型ビジネスは、直接のお客のみならず川下まで把握しなければ、実現性は低いですよね。
Commented by yokuya2006 at 2009-08-26 20:49
豆作先生、私はペット茶は暴利だとは思っていません。
私もコンビにでは、よく買いますし(^^ゞ
飲料メーカーは、多額の設備投資と、研究開発、衛生管理、廃水処理コストをかけていますし、非常に競争の厳しい業界だと感じています。

豆作先生が仰るのは、多分「牛乳」に比較して、栄養成分から見て暴利、ということでしょうね。これは、牛乳が安すぎるのです。

将来はどうか分かりませんが、今のところ海外から安くで良質な飼料原料が輸入できる我が国ですから、国産のエコフィードは当然これら輸入飼料よりコストパフォーマンスが良くなければ存在価値がありません。

逆に言えば、食品メーカーが産廃処理にコストをかけているなら、上手く飼料化することで、食品メーカーもコストが浮き、酪農家も安いエサが使えると言う関係を構築しなければならないと思っています。

そんなつもりで、いつもギリギリのところで仕事をしているのに、漫然と電話があり、コスト無視の話をされたので、温厚な私もつい怒ってしまいました。まだまだ未熟な私です。
Commented by ショウジ at 2009-08-27 00:06 x
はじめまして。こんばんは。
8円/kgは高価ですね・・・
yokuyaさんの会社で扱っている緑茶粕ですが、水分率70%くらいなんですね。メーカーのホームページに「水分率:約85~95%」との記載がありますので脱水していますね。その業者は脱水物を提供してくれるとは限りませんよ。ということは・・・yokuyaさんの想定価格よりも高価なものになる可能性があります。
Commented by ショウジ at 2009-08-27 00:07 x
それから、もうひとつ・・・
それからyokuyaさんの会社で扱っている緑茶粕ですが、2006年の記事とテレビ映像の写真から想定すると・・・コカコーラの壮健美茶などの粕じゃないですか(あのテレビを私も見てました)?
もし壮健美茶の粕が含まれているのであれば、テレビコマーシャルでも歌っているとおり「ハトムギ、玄米、緑茶、大麦、プーアル茶、どくだみ、はぶ茶、チコリー、月見草、ナンバンキビ、ビワの葉、小豆、杜仲、タンポポの根、」が入っているので緑茶より使いやすいのではありませんか?
それから、あの映像(2006年のテレビ映像)ってサイレージですよね。ということは、壮健美茶には緑茶も含まれているので「特許を取った会社」に特許料を支払わないといけませんね(もう支払っているのですか?それとも自社特許?)・・・。まあ、私の考えすぎかもしれませんが・・・ちょっと気になったので・・・

Commented by yokuya2006 at 2009-08-27 07:37
しょうじさん、お詳しいですね。
私の所属する会社で使用している緑茶粕は、単独メーカーとは限りません。水分はメーカーによっていろいろです。
また、C社のSKB茶はご指摘の通り「穀物茶」系飲料であり、この記事での緑茶粕とは区別しています。
このブログは個人的なものなので、私の所属する会社の考え方については、ここではお答えできないことをご了承ください。
Commented by kyaspa145m at 2009-08-27 22:00
ブログの内容もコメントも面白く勉強になります
消費者の知らない所で企業努力しているんですね
Commented by yokuya2006 at 2009-08-29 16:54
kyaspaさん、酪農畜産の生産現場は大変で、我々ここで食わせてもらっている企業も、日々努力しているのです。食品業界が、エサを低く見る偏見と戦っていますよ。