6/24 再生可能エネルギー世界フェア 基調講演

10:30から基調講演を聴いた。
会場係が要領悪く、30分前に始まった受付の列がなかなか進まない。参加者も、事前にサイトをよく読んで申し込み、受信メールをコピーしてくる約束なのだが、持参しない人がいると途端に後列が詰まる。結局、開始時間を10分ほどオーバーして、あたふたと開始となった。

主催者挨拶の後、経済産業省資源エネルギー庁のお役人が30分ほど。
我が国のエネルギー消費量の増加を見れば、産業部門では横這いだが、民生部門では2.5倍、運輸部門では2.1倍を予想しており、今後は後二者への改善注力が急務である。
CO2排出量の削減に向けては、第一に現在ある原子力発電所に加えて新設9基!の安定稼動(これはなかなかハードルが高い)を確保した上で、これに太陽光発電に代表される再生可能エネルギーの投入による石油依存度低下と、エコカー・省エネ家電に代表される省エネ技術の組み合わせへの転換が必要である。

我が国がリードしていた太陽光発電は、インセンティブな法令を駆使するドイツに2005年に抜かれ、2007年にはほぼ倍の発電量まで引き離された。これを再び日本が首位の座を奪還せねばならないし、我が国の技術力を持ってすれば可能であると信じる。ただし、世界最高の性能でありながら世界で通用しない携帯電話の轍を踏まず、目先の国内需要ではなく海外需要を見据えた開発戦略が必要であろう、とのこと。

現在、国会で審議中のエネルギー供給構造高度化法は、太陽光発電による電力の買い取りが電気事業者に義務づけられる等、我が国の将来のエネルギー事情を見据えた戦略的なものであるそうな。

続いて、駐日デンマーク大使氏が30分。
京都の次となる締約国会議COP15の議長国である。 ⇒COP15ページ。
産業界を中心に省エネを進めた日本、対してデンマークは民生分野で省エネを進めた実績があり、お互いが補完的であると言う。
日本は、家庭からエネルギー消費削減を進めねばならない、日本の農業(非常にセンシティブな問題ではあるが)は、沢山のエネルギーを使うという意味で効率が悪いと言わざるを得ない、日本のエネルギー業界は再生可能エネルギーが自分たちの既得権を脅かすことを心配している、政府には政策的な誘導の姿勢が望ましいなど、ソフトな語り口ながらなかなか手厳しい。我が国のやる気のなさを、よく見ている。エネルギーのバイオセクションでは、日本も有望ではないか、とのこと。

ドイツの施策について、新技術にチャンスを与え補助金制度を駆使して育てる長期的視野にたったもの、と評価していたのが記憶に残った。

最後は、駐日オーストリア大使氏。流暢な日本語での講演。
国の面積の半分が森林であるこの国では、木質ペレットによる暖房、ボイラー技術では世界一である由。再生可能エネルギーの占める割合は、水力が11%、バイオマスが12%と聞いた。
ドナウ川の水力発電、また潮力発電ではまもなく韓国で世界最大の施設がオーストリアの技術で完成するのだという。
バイオディーゼルではEUの推進役を自認し、バランスの取れた重厚な価値観を背景にもつ文明大国の底力を感じさせられた講演であった。
by yokuya2006 | 2009-06-24 22:56 | エネルギー | Comments(0)