5/23 剪定枝の堆肥化(5 蛇足)

以上、つらつらと思うところを書いてきました。
実践者の方、この分野でお詳しい方には、何を今更と思われたでしょう。ご容赦ください。

書き始めたきっかけは、コメントいただいたKOUさんとのやり取りでしたが、実は「剪定枝の堆肥化」は、いつか自分なりにまとめておきたいと考えていたのです。
書き終わってみれば、何のことはない、KOUさんが実践されていることを小難しく書いただけ、少々赤面です。経験に裏打ちされた実践者は偉大です。

さて、私は生ごみ処理のNPOをやっているので、よくこの話題にも出くわします。
生ごみ処理が、微生物を誘導してやれば比較的簡単にできることから、剪定枝の堆肥化も微生物で簡単にできる、などと期待をこめて?知ったかぶりする人が多く、閉口しています。
多くは、粉砕機を売りたい企業の回し者だったりします。勿論「粉砕」は必要なのですが、堆肥化は微生物が働くのだと言うことを常に意識しておかなければなりません。

人間は、微生物が働き易い環境を作ってやるだけ。後は微生物に頑張ってもらう。
「微生物さん有難う」の謙虚な姿勢が必要ですね。
堆肥発酵機の世界もそうなのですが、どうも機械屋さんは装置の力で「エイ、堆肥になれ!」と力むところがあって、微生物には頓着なしの例が多いです。

微生物に過度な期待をする方も多いのですが、リグノセルロースの難攻不落は建築史が証明しています。材木をパクパク食べるスーパー微生物がいるのなら、我が国の木材建築物はとうの昔に崩れ去っています。もちろん、ナミダタケやシロアリ被害はありますが。

有機物を無為に燃やすのは、地球に生きる一員としてはルール違反です。かと言って、剪定枝の堆肥化には、場所と時間が必要なことを「覚悟」しなければなりません。自治体での取り組みで、近隣で発生する正しく処理された畜糞堆肥を調達し、これと混合して切り返しができる屋根付き施設を整備することに尽きると思いますし、これには経験に裏打ちされた正しい知識を持った管理者が必要です。

最近は、剪定枝などのリグノセルロースからバイオエタノールを取り出す研究が盛んですし、国内でも実用化されているところがあります。果たしてコストは見合うのか、その副産物の処理をどうするか、今後の研究に期待したいものですね。

蛇足の蛇足
リグニンは、流石のルーメン微生物も歯が立ちません。などと書きましたが、若干は分解を受けて可溶化され、所謂リグニンフラグメントになることが知られています。複合生菌剤の投与によって、家畜の糞の性状が明らかに変わる事があるのは、これが原因かもしれませんね。
by yokuya2006 | 2009-05-23 14:03 | 堆肥化とNPO | Comments(6)
Commented by morimori_1 at 2009-05-26 07:18 x
確かに、今作っている発酵肥料にも木の枝が混じっていたりします。
でも、落ち葉と違って、こればっかりは最初から入っていたにもかかわらず全く分解される様子が見られません。
最終的に、枝が残っていたら、それだけ取り出して表層に施すか、山に返した方が良いでしょうね。
最近は炭作りも盛んではないので(他の燃料があるので)山の雑木も切りっぱなしになっていますが、2,3年もするとボロボロになってしまうそうです。
微生物って偉大ですよね。
Commented by yokuya2006 at 2009-05-26 21:25
モリモリさん、微生物は偉大なる地球の大先輩で、お友達。
単独の放線菌ではすぐには食えない木質でも、いろいろな微生物が関わる環境では、意外に脆かったりします。微生物って、複合系だなぁと思い知らされますねぇ。
Commented by KOU at 2009-05-30 06:52 x
こんにちは~剪定枝堆肥化シリーズお疲れ様でした。
沢山まとめて積み込んで長期間熟成させるのが正道でわき道は無いって事ですね?まあ場所も時間も覚悟はしたんですが~剪定枝の発生が思いの他多くて堆肥サイロ 1 基では収まり切らない様相です。堆肥サイロに剪定枝投入のつど少しずつ減容するのかレベルが切り下がるのでまだ何とか使えていますけど~。6月には初期に投入したの最下層の剪定枝堆肥が熟成1年目を迎えますが~さて結果や如何に?です。小枝が残ったままだとちょっと悲しいかも?(T_T)
前回~土嚢袋で作った場合はベットリ過湿気味の環境では小枝の腐熟が進まないでそのまま残る傾向が有りました。足でギュウギュウ踏みつけて圧縮状態もマイナス要因です。ふんわり適湿を保つのが目標です。
サイロは押し込んだりはしてませんが自重で最下層が圧縮されてないか?ちょっと心配してます。
Commented by yokuya2006 at 2009-05-30 08:05
KOUさん、ちょうど一年ですか。結果が楽しみですね。
実験して、結果をフィードバックして少し工夫を加えて、また結果を見て、と取り組む過程が楽しいのですよね。生物系・理科系の私としては、そのワクワク感が良く分かります。
剪定枝といっても、バラのそれは、あまり木質っぽくないですよね。しかも花や葉っぱなども混ざっているようですから、CNもそう高くなく分解は進んでいるような気がします。
KOUさんの屋上に生息する微生物達にエールを送ります。
Commented by sato at 2009-05-30 21:04 x
みなさん、頑張っておられますね。この間、あるブログを見てて、草取りしたら即ゴミ袋派がけっこう多いんだなあって思いました。もう少しで、「有機物を無為に燃やすのは、地球に生きる一員としてはルール違反です。」ってカキコしそうになりました。(汗)うちの市では、半透明のゴミ袋で、葉っぱが見えてると、収集不可。新聞紙などでくるんで隠すと持っていきますが。
私も渾身の5回シリーズを拝読し、諦めがつきました。というか心が落ち着きました。そうなんだ!1年かかるんだ!という訳で、じっくり寝かせ場所を検討してみることにします。バックヤードにはさらなる可能性が!
落葉の季節は秋、とは限らなくて、今も常緑樹の落葉がけっこうあります。それにウツギとか暴れるので花後切り詰めると、相当剪定枝ができます。できるだけ細かくチップ化して、ロット管理を厳密にしていきたいと思います。狭い庭ですが、土中温度計も4つあって、人がのぞいたら大笑いでしょうが、本人はいっぱしの工場長のつもりで米糠発酵肥料、生ゴミ堆肥、腐葉土作り、楽しんでいます。今日、今シーズン初めてのキュウリを収穫、主人からキュウリの味がする~ってお褒めの言葉。最近は花より野菜、です。
Commented by yokuya2006 at 2009-05-31 10:54
satoさん、土作りは、土が、野菜が、応えてくれるのが醍醐味ですよね。
お送りする予定の堆肥は、次のスパンに切り返しされました。堆肥発酵は順調です。来月末頃には、お送りできると思いますよ。
紙袋や麻袋だと、放線菌が簡単に分解してしまうので、PPの土嚢袋に入れて通気を確保しながら、ふんわりと段ボール箱に入れようかな、などと考えておりますよ。