5/20 剪定枝の堆肥化(2 植物繊維質の種類)
さて、「放線菌による繊維分解」などと安易な言い方をしましたが、繊維にも種類があり、分解できるものと、できないものがあります。
植物の繊維質の中でも、水溶性のものは別として、不溶性繊維は主として「リグニン」「セルロース」「ヘミセルロース」の3種類に分けられます。これらは独立して存在しているものではなく、強固に組み合わさって植物体を形成(細胞壁の構成成分)しています。
これはリグノセルロースと呼ばれ、分解できるのは微生物だけです。
反芻動物も第一胃(ルーメン)の中に住んでいる微生物が、これを分解して栄養分にします。
だから彼らは「草を食べられる」のですが、牧草などの比較的柔らかいリグノセルロースでも消化率は半分程度と言われており、おがくずなどの硬いリグノセルロースは、流石のルーメン微生物も歯が立ちません。
木質飼料としてシラカバやダケカンバ、孟宗竹やチシマザサなどを飼料化する技術があり、高温高圧で蒸し煮すれば、何とか少しは牛さんのエサになりますが、逆に言えばこうまでしないと微生物が木質系の強固なリグノセルロースにアタックできないわけです。
最近流行のバイオエタノールでも、とうもろこしから作るのでは食糧と競合するとして、リグノセルロース系のバイオエタノールの開発競争になっていますが、これも酵素と微生物の組み合わせ技術でようやく何とか(今のところ)の状況です。
これら不溶性の植物繊維を分解できるのは、糸状菌や放線菌など一部の微生物に限られ、特にリグニンを分解できることで有名なのは担子菌の中でも白色腐朽菌(椎茸、エノキダケ、マイタケなど、キノコの仲間)のカテゴリーに入る奴等です。
続く
植物の繊維質の中でも、水溶性のものは別として、不溶性繊維は主として「リグニン」「セルロース」「ヘミセルロース」の3種類に分けられます。これらは独立して存在しているものではなく、強固に組み合わさって植物体を形成(細胞壁の構成成分)しています。
これはリグノセルロースと呼ばれ、分解できるのは微生物だけです。
反芻動物も第一胃(ルーメン)の中に住んでいる微生物が、これを分解して栄養分にします。
だから彼らは「草を食べられる」のですが、牧草などの比較的柔らかいリグノセルロースでも消化率は半分程度と言われており、おがくずなどの硬いリグノセルロースは、流石のルーメン微生物も歯が立ちません。
木質飼料としてシラカバやダケカンバ、孟宗竹やチシマザサなどを飼料化する技術があり、高温高圧で蒸し煮すれば、何とか少しは牛さんのエサになりますが、逆に言えばこうまでしないと微生物が木質系の強固なリグノセルロースにアタックできないわけです。
最近流行のバイオエタノールでも、とうもろこしから作るのでは食糧と競合するとして、リグノセルロース系のバイオエタノールの開発競争になっていますが、これも酵素と微生物の組み合わせ技術でようやく何とか(今のところ)の状況です。
これら不溶性の植物繊維を分解できるのは、糸状菌や放線菌など一部の微生物に限られ、特にリグニンを分解できることで有名なのは担子菌の中でも白色腐朽菌(椎茸、エノキダケ、マイタケなど、キノコの仲間)のカテゴリーに入る奴等です。
続く
by yokuya2006
| 2009-05-20 22:04
| 堆肥化とNPO
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