3/8 アインシュタイン・セオリー

f0057955_1813847.jpgハヤカワ文庫NV 原題はFINAL THEORY
マーク・アルパート著 横山 啓明 訳

謎の男に襲撃される老物理学者、その死に立ち会う羽目になったかつての教え子の大学教授は、老師から「鍵の数字」を耳に囁かれる。
統一場理論に繋がる鍵。
アインシュタインの愛弟子だった老師は、秘密裏に解明されていた世界万物の理論を受け継いでいたらしい。

相対性理論から原子爆弾の可能性に到達したように、これを凌駕する究極の理論も必ず恐ろしい武器に繋がる。アインシュタインは、これを恐れて理論を封印したのだが、科学者としての彼はあまりにも美しいこの理論を捨て去ることはできなかったのだ。

大学教授は、テロリストより前に真相を解明しようと焦るFBIに拉致される。それをまた謎の襲撃者が追う。周囲を敵に囲まれた彼は、大学院時代に知り合った女性物理学者の助力を得るために、逃避行を開始した。

謎解きあり、カーチェイスあり、裏切りあり、まさかのどんでん返しあり、ヘリは飛ぶは、機関銃で打ち合うは、あっけなく沢山の死人は出るは、最後は「なーるほどそう来たか」の如何にも物量豊富なアメリカのノンストップ・サスペンスだが、読み始めると止まらない。

同じ統一場理論をネタにしたSFでは、ホーガンの名作:創世記機械(The Genesis Machine)を思い浮かべるが、これはSFとは言えない分だけ一般受けするだろう。ブラウンのダ・ヴィンチ・コードばりの、仕掛け満載の、なかなかの傑作でありました。
by yokuya2006 | 2009-03-08 19:09 | 趣味の読書 | Comments(0)